July 25, 2010

今度こそ!2回目の再投稿

教授から送っていただいた和文の論文も,いい加減修正して投稿しなくちゃいかんのですが,何といっても「重要度」から優先すべきは英文の再査読されたモノ。

今回はreviewerからのコメントは無く,editorコメントが12コ。

どりゃどりゃと見ていくと,こちらが大枚はたいて英文チェックに出して,修正してもらった所の英語に問題があるとな。日本語に訳すと・・・

「貴殿は"fine-tuning of medications" と書いておられるが,薬剤の種類,数量や用量を調節することは"fine-tuning"以上の変更と思われます。したがって,より適切な表現に書き換えることが望ましいと思われます。」

しくしくしく(涙)。何のために英文チェックに出したんだかなあ~(涙)。「より適切な表現」に変えてくれたはずが,裏目じゃないですか。

ええい,こうなったら自分の力で書くわい!ちうか,元の自分の文章に戻す。

We thank the reviewer for the comment. We used a direct expression, "medication changes", instead of "fine-tuning".

6項目は,図表の意味がわかんないとか,この内容が足りないからもっと説明してとか,どちらかというと,掲載するために「好意的な」修正指示(だと思うので),ありがたく修正させていただく。

#しかし,細かいなあ~,というポイント。びっくりしちゃったのが,

P values throughout the Abstract and manuscript should be reported to two decimal places, except for the following: borderline P values (0.045 ≤ p < 0.055) can be reported to three decimal places, P values <0.01 can be reported to one significant digit irrespective of the decimal places (<0.01, < 0.001, < 0.0001, etc.). 原文まま。

とにかく有意差がついたところは,~以下,というのはやめてちゃんと数値を出しなさい,ということ。で,過去掲載された論文を見ると,中にはP=0.000003なんて表示されているものも見つかる。

意味ないす,そんなレベルまで・・・いいとこP=0.00?まででしょう,と思いつつ,教授とどうしましょうかねと対策会議。

SAS統計ソフトでは,そんな細かいところまで結果を出さないから,というのを言い訳に,それでもP=0.000?位まで出せるところまで出しました的誠意を見せて,ご勘弁願うこととする。

後は,読者に混乱を与えるから,この文章は書き直せとか,言っていることが論文のアブストラクトとディスカッションで違っているとか・・・これも英文チェックを入れて修正したところなんですけど(涙)。

修正しない方が良かったのかなと,何だかやりきれない気持ちに。

腐っていてもしゃあないので,とにかく指摘された所を直し,修正原稿が出来たところで,最後に確認するまでも無いなと思いつつ,教授に再確認。

「先生,もう一度英文チェック入れた方が良いのでしょうか?」

必要ないから,すぐsubmitして。」

即レスでした。

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July 05, 2010

遊んでいるバヤイではない

「GWに出かけようよ。」

確かに,今年は祝日と土日がうまく重なり暦通りでも5日の休みは確保できます。

また,丁度論文をGW1週間前に再投稿出来たこともあり,査読が返って来るまで,

2週間はかかるだろうとの勝手な思惑から,そして友人の悪魔の囁きに導かれるまま,

空席が残っていたJALのチャーター便で,常夏のパラオへひとっとび!

ジェリーフィッシュレイクミルキーウェイ

おお~,こんなに美しいものがこの世にあったのか?と

大自然を満喫満喫。

と満喫しながら,ふとホテルでシャワーなんぞ浴びていると,

「論文どうなってるのかな・・・。」と小心者というか完全に吹っ切って遊びに専念出来ない

中途半端な自分がイヤ。

ホテルにビジネスサービスがあると書いてあったので,フロントでインターネットを

申し込んだ所,もちろん(有料で)パソコンを使わせてくれたのだが,とにかく接続

スピードが遅い!自分のメールボックスを見に行くだけで10分,チェックするだけで

30分はかかるので,どうにもなりません。

さらに日本から持参した携帯,世界で一番高いのでは?というほどの通信料の高さ。

逆にこの環境が分かった段階でスッパリ諦めがつき,5/5帰国までしっかりと遊び呆けました。

で,出勤した5/6。

常夏の国から帰ってきて,こんがり日焼けしている肌が,一気に青くなりました。

私の机の上には,「5/2夕方~夜に電話ください。」と書かれた教授からの修正が入った論文が(これは和文の論文)。

更にはメールチェックすれば,何と1週間前に投稿した論文が(これは英語の論文),再投稿からきっかり1週間後(5/2)に,エディターから査読されて戻ってきていました。

テキトーなアメリカ人に違いない,と思っていた私の考えが甘かった。

何という仕事の速いエディターなのだ!Donとか名前ついてるけども,あなたはひょっとして日本人なのかな?

・・・なんて思っている余裕があったら,とっとと論文修正にかかりなさーい!という声が聞こえます。いや,実際に聞いた訳ではありませんが,耳鳴りのように,何だか遠い所から聞こえてきます。空耳であって欲しいのは山々ですが。

休み明けで患者さんはワンサといる中,とりあえず調剤の合間に,教授へ平謝りのメールを書き,

遊んでいた代償は大きかったなあとしみじみ・・・する間もなく処方せんがバサバサ溜まっていきます。

くわあ(町田康風)。

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May 30, 2010

再投稿準備

オリンピックの開会式当日に査読結果が届き、
これで楽しみにしていたスキーも、モーグルも見れないがな・・・と
がっくし肩を落としていました。
が、幸か不幸か、
アルペン競技に出場する日本人選手が数少ないために、
地上波ではほとんど放映されることなく、オリンピック終了。
もし本格的にオリンピック観戦していたら、査読のお返事は1ヶ月経っても書き終えられなかったかも。

査読の返事は書いたものの、私の稚拙な文章ではどうにもならん所が多々あるもので、
途中、共著の講師に3回も修正入れていただいて、この時点で1ヶ月経過。
次に教授に見ていただくのですが、先生は常時、学生が書いた論文を10編以上抱えていらっしゃるので、
私の論文を優先して見て下さったとしても、1週間はかかるだろうし。
そこで再度修正し、英語の校正に出すと2週間かかるので・・・うーむ、既に6週間の提出期限は無理だわー。

コメント対応については、教授と電話で一つ一つお話しながら進めていくのですが、
何度も自分で自分がイヤになって、ヘコむ時があります。

教授:「○行目の文章のなかで、この単語はどういう意味?」
私:「はい、こういった意味で使いました。」
教授:「うーん、意味がわからないなあ・・・じゃあ、日本語でいいから、この文章を言ってみて。」
私:「ええと、○○が△△したので、◇◇は必要である、と言いたかったのですが・・・。」

教授:「・・・日本語でもわからないなあ。もう一回考えて書き直してみて。」

このトドメの一言、私の場合、1回では済みませんから!
日本人なのに、日本語すら上手く使えないということと、
研究者の端くれなのに、論旨が通らない文章を書いてどうする!
とガックリきますな。自分で自分がイヤになっちゃいますな。

さらに追い討ちは、内容うんぬん以前に英作文がトホホな場合もあり、
教授が英語の構文から手直しして下さったfaxを見ると、
高校からやり直さないとダメ?と、これまた自己嫌悪に。

しかあし、英語の構文からやり直すほどの時間的余裕は無いこともあり、
教授が修正して下さった文章を、そのまま有難く使わせていただく。

で、3回ほどやりとりして、英語の校正サービスに出しましょうか、という
段階に。

既に2回も投稿しているので、当然その際に英語校正はかけています。
初回6万円近く、2回目も4万円ほど。
院生には教室から補助が出ますけど、こちらは社会人ですから・・・自腹です。
会社が費用負担してくれればいいのですが、
以前事務方へお願いしたとき、元々が研究機関じゃない診療所なので、
英語校正の予算を捻出するのは無理と言われました。

#接待に使う飲み代から捻出できそうなのになあ・・・

と思いますが、余計な所でエネルギーを使って交渉してもしゃーないので、早々に諦め。

で、今回3回目の英語校正に出すにあたり、
教授から値引交渉してもいいんじゃないかな?
とアドバイスをいただく。
理由としては3回目であることと、校正原稿を提出したにもかかわらず、
今回2人のレビュワーから、「英文おかしいのでネイティブチェックを入れるように。」と
コメントが来たこと。
こちらとしては、プロの校正サービスに有償でお願いしているのに、このコメントは痛いです。

再校正にあたり、50%割引をお願いするメールをオーストラリア人の校正会社へ書き、
同時に投稿先の編集部へも、
「すみませんが1ヶ月ほど原稿提出を遅らせて下さい、現在英文校正中です。」
とのお願いメールを書いて、取り合えず1週間ほど「待ち」の状態に入りました。

ささ、この隙に会社の仕事を2つ:院内感染対策についての報告書と、
依頼された和文の論文を書き終えねば・・・
相変わらずの自転車操業でございます。

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May 23, 2010

コメント数、最高記録かも知れないね

いやー、またしてもブログ更新せぬまま4ヶ月も経過してしまいました。

元気でおりましたが、この間、とてもブログ書く余裕が無くここまで来てしまいました。

この「空白の4ヶ月」について、後日談で恐縮ですが、数回に分けて報告しますので、

どうかご容赦を。

さて、まずは懸案の投稿論文からいきましょうか。

簡単に過去を振り返りますと、トップジャーナルに速攻リジェクトを喰らい、

業界ではナンバー2と呼ばれる雑誌に投稿するも、9ヶ月間、査読で編集部とやりとりをした挙句、

最後には「うーんサンプルサイズが少ないから、うちの雑誌には載せられないなあ。」

と、「修正の効かないとどめの一言」でリジェクトされ、流石に温厚なわが教授も、抗議文を出そうぜということになり、「サンプルサイズを理由にリジェクトするならば、査読する前に分かっていることであるからして、査読後にしかも9ヶ月もひっぱっておいてリジェクトするというのは、大変にアンフェアであーる!」という抗議の手紙を送るも、無視されたので、

しぶしぶ業界ナンバー3の雑誌へ投稿、その査読待ち・・・

という所でございました。以前書いた記事よりも、具体的な内容にしたのでわかりやすいかと思います。

雑誌に投稿を開始してから、この時点で既に1年半も経過しています。

で、2月に入り、巷ではバンクーバーオリンピックの話題一色になっていた頃。

ワタクシ個人的にも、物心つく前からスキーをやっていたこともあり、バンクーバーオリンピックの開会式から、よおおーしライブでじっくりと、TVで鑑賞するぞおと、普段は滅多に見ないTVの前にどっかりと陣取り、わくわくとしていたまさにその時・・・

「ちゃらり~んメールが入りましたあ。」とパソコンが茶々を入れて来るではないの。

しゃーない、メールチェックを早々に終わらせて、スッキリと開会式を見るべいと、重い腰を上げて、しぶしぶメールボックスを開けると、そこには「Decision from・・・」の文字が!

論文の査読結果が届いている!

コワゴワとメールを開けると、Major revision、以下のコメントに対して返事を書いてちょーだい、とまずは即リジェクトは免れた模様。やれやれ。

レレレ? しかし、普通は「6週間以内に提出のこと」とか書いてあるのに、今回はヘンに優しい。「6週間以内に提出してね、でも前もって言ってくれれば、期間延長するから遠慮なく。」ってどういうこと?

ま、いいや、とりあえず編集者と査読者からのコメントをざっと見て、

今夜はワタクシは開会式をじっくり鑑賞するのだ。コメント対応は後回しなのだあ、

とコメントを読み始めたら、おっと、一体どれだけ質問するつもり??

エディターからのコメント 11 うーん、堅い質問だなあ。

査読者#1からのコメント数 22 確かに、聞かれると思っていたけど。

査読者#2からのコメント数 31 えええ、そんな細かいとこまで?

査読者#3からのコメント数 15 これは、結構対応大変だわー。分析も論文もやり直しに近いかも。

でで、合計79のコメント。ひとつのコメントに3つ位質問が入っているのもあるので、分割したら90近く?

6週間以内の提出は無理そう、とのエディターの判断は確かに正しいちうか、

英語で書くことからして、こちらがハンディあることをよくご存知とも言えますな。

そしてこれから2週間にわたって始まる「冬の祭典」を開会式から楽しむという、私のささやかな希望は、この時点で完全に打ち砕かれまして、ひたすらこの後1ヶ月間、

せっせとコメント対応せねば・・・(遠い目)。

私の指導教授も、「このコメント数、今まで(自分が指導した論文の中で)最高かも知れないなあ。」

もうちょっと名誉なことで、最高点を取りたかったっす(涙)。

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January 21, 2010

レビュー終了して1週間経っておりますが

一昔前と違い,現在論文は電子投稿となったおかげで,今現在自分の論文がどの状態に置かれているかが分かるようになりました。

今レビュー中,エディターの元にあります,等々。

で,今までの経験から,投稿→査読中→編集者考え中→メールにて結果連絡,という流れにおいて,査読が終われば,その結果編集者考え中,というステータスにいる時間は非常に短く,数日のうちに結果連絡が来ました。

ま,それは当然といいましょうか,初投稿の場合は,速攻リジェクトになるか,あるいはとりあえず返事書いて送って頂戴,そしたらもいっかい掲載するかどうか考えてあげるから,という流しモードのいずれかなので,編集者がううむと考える所では無いと思われます。

しかあし,先日の懸案論文を,今度はヨーロッパではなく,アメリカへ再投稿したのが先月上旬。それから1ヶ月経過し,under reviewから,completed reviews requiredへと表示変更され,「おお!そろそろ返事が来るぞ」と待ち構えてから,待つこと10日。

ちょっと遅いなあ・・・

飲んだくれのイタリア人の後,今度はご陽気もののアメリカ人が,クリスマス休暇からまだ帰ってきてないのかな~,それとも単にほっぽっちゃってるだけ?国民性の違いだとすると,また気長に待つしかないかあ。

今回ここまで待たせて,いきなりのリジェクトは無かろう!と良い方に考えております,と講師の先生へお伝えしたところ,「(過去リジェクトされたケースがあるので)まだまだ甘い!」と一蹴されました。

うーむ,まだまだ安心できず不安な日々を過ごさねばならないようです。

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«学位取得、その後。